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今話題のメタバースとは

Facebook社が社名を「Meta」に変えたことで、一躍トレンドとなったメタバース。

「メタバースという言葉自体は聞いたことあるけど、いまいちよく理解していない。」そんな方も多いですよね。

実際、私も数年前までは、ふわっと言葉は知っているけど、友人に聞かれてもうまく説明できませんでした。

この記事をとおして、

  • メタバースとは一体なに?
  • メタバースってなんで注目されているの?
  • 今後メタバースは発展するの?

そんな疑問にお答えします

メタバースは近未来的な印象を受けますが、意外と歴史があることも知るきっかけになれれば幸いです。

仮想通貨やテクノロジーに興味のある方には、特におすすめの記事となっていますのでぜひご一読ください。

【メタバースとは】

メタバースとは、日本語でいうと「仮想世界」のことを意味します。

ちょっと分かりにくいので具体例を紹介すると、コロナ禍で一躍大ヒットした「あつまれ どうぶつの森」がメタバースに近いイメージです。

この作品は、ゲームの中の世界に多人数で集まり、自由に遊ぶことができる点が特徴的です。

2020年の米大統領選ではジョー・バイデン候補(当時)が選挙活動用に『あつ森』上で島を公開したり、世界的ファッションブランドAnna Sui(アナスイ)がアバター用の服を提供したことも話題となりました。

あつまれどうぶつの森以外でも、下記もメタバースに近い存在でしょう。

  • アメーバピグ
  • フォートナイト
  • VRChat
  • メイプルストーリー
  • Cluster

メタバースの世界市場規模は約20倍の成長が見込まれており、カナダの調査会社エマージェン・リサーチによると、市場規模は2028年までの年平均成長率43%ほどで推移していくと見ています

でも実はこのメタバース、最近生まれたものではないんです。

メタバースという言葉は、1992年に発行されたアメリカのSF作家ニール・スティーヴンスンの著書『スノウ・クラッシュ』にて登場しました。

ただ近年の「メタバース」は『スノウ・クラッシュ』「あつ森」のイメージを継承しながらも、「次のインターネット」「新しい世界」

では、メタバースとVRは一緒なの?違うの?と思われる方もいらっしゃるでしょう

次の章で、違いをご紹介いたします。

【メタバースとVRの違い】

メタバースと、従来からあるVRと同じではないの?と思われる方もいらっしゃるでしょう。

VRは、Virtual Reality(バーチャルリアリティー)の略で、日本語では「仮想現実」「人工現実感」などと訳されます。

VRゴーグルを装着することで体験できる「現実感」や「没入感」がポイントと言えるでしょう。

一方、メタバースとは、3次元の仮想空間上で、仲間とコミュニケーションを楽しむ空間そのものといえます。

ですから、VRは没入感を与えるツールであり、メタバースはVRの技術を活用したコミュニティ空間。

これまでにVRのイメージは、どちらかというとひとりで楽しむものである一方、メタバースは、コミュニティが生まれており、意見交換や遊んだりする。

【メタバースが再度注目された背景】

2021年後半からバズワード化したメタバース。なぜここまで注目されるようになったのでしょうか。この背景にはFacebookの社名変更以外にも、下記のような要因があります。

  • メタバースを支る技術の進化(VR機器など)
  • ゲームとの相性の良さ
  • 新型コロナによる働き方の激変

 ・メタバースを支える技術の進化

「5G」や「ブロックチェーン」などの高速かつ大容量を可能にする通信技術の進化です。

2007年当時にメタバースが流行り、100万人以上のユーザーが参加する人気ゲーム「セカンドライフ」があったのですが、人気になるにつれサーバーなどのキャパオーバーで度々バグが起きていました。

しかし今や5Gやブロックチェーンの技術革新により、メタバースの人気をふたたび後押ししているのです。

総務省「平成30年版 情報通信白書」によるとVR市場は、エンターテイメント分野と教育・訓練分野でそれぞれ拡大しています。

それに伴いVR機器も広く普及するようになってきました。2019年は4863万台だったVR機器の出荷台数は、2020年に6200万台以上まで増加しています。

ゲームとの相性の良さ

最近、eスポーツやゲーム実況など、もはや職業としても市民権を得ているゲーム市場。

メタバースが大いに注目される一役を担っていると言えるでしょう。

自分の文身とも言えるアバターを操作できるメタバースはゲームの世界に取り入れやすいわけです。

冒頭も紹介した「あつまれ どうぶつの森」、フォートナイト、マインクラフトなどがメタバースゲームの例としてあげられます。

また、ゲーム好きの間で大きな話題を呼んだ、“メタバースの世界が楽しめる一体型VRヘッドセット「Oculus Quest 2」の販売”も注目を集めた1つの要因です。

・新型コロナによる働き方の激変

コロナ前までは、「打ち合わせは対面が当たり前」「直接行かないのは失礼」と多くの人が考えておりました。

しかし、感染防止対策の一環としてオンラインでのコミュニケーションの拡大が一気に加速しました。

一方でzoomやteamsなどに代表されるようないわゆるオンライン会議システムは、画面で繋がっていたとしても、どこか遠くにいる感が否めませんでした。

少し無機質な冷たい感じが苦手な人も多かったようで、より現実に近いカタチでコミュニケーションを取りたいという人々のニーズに「メタバース」が期待されています。

実際、Facebookが提供するHorizon Workroomsというメタバース空間では、横に目をやると同僚がいて、手元にはパソコンがあり、ホワイトボードに文字を書くこともできます。

今までの雑談と同じように、相手の笑っている動作や困っている表情がリアルタイムでアバターに反映されます。

 

メタバースが普及することで得られるメリット・デメリットの紹介

メタバースが浸透すると、私たちの生活はどのように変化するのでしょうか。メリット・デメリットを挙げながら考えてみましょう。

メリット

  • 移動コストがかからないため、作業効率が高まる
  • 音楽イベントやアトラクション、旅行など、非日常の体験を気軽に得ることが可能
  • 顔を出すのが苦手な恥ずかしがり屋や人見知りの方でもコミュニケーションしやすい

メタバース内では、離れた距離に住んでいる人とも簡単にコミュニケーションをとることができます。それぞれの拠点から仮想空間内へアクセスするだけで会えるため、気軽に交流できます。

メタバース内で好きなアーティストのコンサートを聞いたり、今やなかなか行けない世界各地をメタバース通して見に行く、など、リアルの世界ではできないような非現実的体験を楽しめるのもメタバースならではの良さです。

また、メタバースはアバター同士の接触が基本です。人と直接会って話すことに苦手意識を持っている人でも、コミュニケーションを容易に行いやすいと言われています

デメリット

  • メタバースで過ごす時間が長くなると、現実世界でのコミュニケーションが減ってしまう
  • 没入感が高いため、オンラインゲームでみられるような「依存症」になってしまう可能性がある

メタバースはまだ発展途上であり、今後さらに新しい技術やサービスが出てくるでしょう。

メタバースによって生活がより豊かになる可能性はありますが、一方で「正しく使いこなせるのか」という点も考慮しておかなければなりません。

各業界とメタバースへの取り組み

2022年6月現在、コロナが落ち着きつつありますが、いまだに大人数の集まりが制限されていますよね。

またいつ緊急事態宣言が発令するかも、不透明なことから各企業の取り組みは加速化しています。

また、Microsoft社も自社のオンライン会議ツール「Microsoft Teams」をメタバースへ対応させると発表しています。

スポーツメーカー大手のナイキは、子供向けゲームプラットフォーム「Roblox」上に「NIKELAND(ナイキランド)」を、鬼ごっこで遊べる開設。

キャラクター向けのNIKE製アイテムも提供しているなど、PRと実際の購入をメタバース上で可能にしています。

今のところは日本国内の企業というよりかは、世界のメタバース事業に焦点が当てられていますが、今後は日本企業に対しても注目が集まる可能性があります。

NTTやKDDIなどのキャリア会社でもメタバースへの参入が進んでおり、国内のメタバース事業にも今後期待できそうです。

また、国内企業におけるメタバースの実用例として、メタバースのプラットフォームを利用し、アバターによるモーションでの採決と電子サインを用いて世界初の「VR社員総会」に成功したことも話題を呼びました。

一時期「VR内見」で話題となった不動産業界では、アバターとなって仮想空間に歩き、未竣工物件の完成イメージについて相談できるサービスを導入した企業もあります。

注意:メタバースの課題

現在メタバースは爆発的な成長を期待されていますが、「法律の壁」が存在しています

建築基準法の範囲外であったりも課題なのですが、特に大きいのが所有権の問題。

日本ではメタバースを、民法上認める「もの」ではないのです。

なので例えば、自分が大事にしている、NFTが盗まれてしまった場合にはその返還を求めるのが難しいのです。

経済産業省は2021年7月に、企業が「メタバース」に参入する際の法的な問題を「仮想空間の今後の可能性と諸課題に関する調査分析事業」にまとめましたが、法的リスクがまとめられているだけで、具体的な解決策は明示されていません。

このため、メタバースを運営する企業に「ユーザーが安心して使える仕組みづくり」が求められていますが、メタバース運営企業の中にはスタートアップ企業も多く、上記の問題を全て解決することは難しいのが実情です。

 

【メタバースを知るための賢い情報術】とは?

例えば、昔人気だったゲームソフトの価値が数十倍になることって聞いたことありますよね?

 

あれはあくまでゲームソフトでしたが、ゲームの中にあるレアアイテムを売ることが可能です。

 

実際、先ほど紹介したNFTベースの人気ゲーム「アクシーインフィニティ(Axie Infinity)」では数十倍、数百倍にまで価値が上がったゲーム内アイテムが多数あるんです

 

このウラ側を知るにはブロックチェーンやNFTの理解が必要ですが、現時点ではメタバースの発展で現実世界と同じようにデジタルアイテムが交換ができる。

そのおかげで投資家だけでなく、ゲーマーにも仮想通貨は大人気なんです。そのためビットコインを中心とする仮想通貨市場が盛り上がりを見せております。

 

10年で35万倍になったビットコインを中心に、仮想通貨がメタバースの発展でどこまでの飛躍を見せるのか。未来が楽しみですね。

まとめ

新しい言葉のようで、意外と歴史の長い「メタバース」。
5G通信や更なる技術革新がこのまま進んでいけば、映画の『レディ・プレイヤー1』や『マトリックス』のような未来はすぐそこまで来ているかもしれません。

全米民生技術協会(Consumer Technology Association、通称CTA)が主催する電子機器展示会CES 2022では、あらゆる分野の発表において「メタバース」のコンセプトが掲げられました。
まだまだ発展途上のメタバース業界ですが、今後あらゆる分野と場面で活用され、日常生活の中でその一端に触れる機会も増えてくることが予想されます。
『フォートナイト』など無料で始められるサービスも多いので、まずは体験してみてはいかがでしょうか。

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